預かりのリスクを理解しましょう


このエントリーをはてなブックマークに追加  

預かりのリスクを理解しましょう 子犬の場合

お客様からのご希望で、1ヶ月間預かってほしいとか、
子どもが休みに入ってから迎えたいとか。
お客様から、通常の引き渡し日(60日前後がもっとも多い)より
遅れて引き取りたい、お預かりのご希望があるケースがあります。

 

ケースバイ、ケースですが、どうしてもお客さんの都合により預からなければならない場合があります。
(前の子が亡くなって、49日が済んでから迎えたいとか、お仕事の都合とか。
その他お盆・正月帰省から戻った後に迎えたいなど)
管理費用がかかる場合がありますので確認しましょう。
はっきりした目安はありませんがフード・管理費用として、1日300円から500円が相場です。

 

引き渡し日時については、契約後のトラブルを避けるため、
契約時におおよその目安日を決める必要があります。
またお預かりの期間に生じた病気・ケガについての保証も念のため確認しましょう。

 

個人的には、3ヶ月くらいのお迎えが社会化の観点、
しつけのしやすさ、毛色や性格が分かりやすいことから
お勧めです。

 

親兄弟と一緒に遊んだり、母犬と遊んでもらったり。
噛む力などの加減も覚え、適正に社会化ができるでしょう。

 

ただ実際のところブリーダーさんにとって預かりには様々なリスクが伴うのが実情です。
管理スペースをとる、管理の手間がかかる、けがや病気の心配があるなど。
管理が行き届く範囲で手間暇かけてやっているブリーダーさんが理想なのですが、
現実問題として専業でやっているブリーダーは
お預かりの期間一頭一頭十分な時間をかけて面倒を
見てあげることができない場合があります。
何よりもお預かり期間中のけがが怖いので、一頭のみケージの中で
管理することが多いです。
(通常子犬は、30日ぐらいを目安に母親から離されます。
しばらくは、兄弟と一緒に過ごします。
ほとんどの子犬は60日前後で飼い主の元へ行きます。
他の子犬と一緒にいると、産まれてからだんだん力が
強くなってきた子犬たちがケンカがエスカレートして
けがをするのが怖いという理由で、一頭のみケージの
中にいることもありました)

 

一頭のみケージの中にいると、運動不足やストレスが
たまったり、ケージ嫌いになったりします。

 

「ブリーダーさんのところで社会化期を過ごす」といっても、
犬舎によっては実際は1頭で
ストレスの多い時期を過ごすこともあるのが現状なのです。

 

お預かりの子が、喧嘩をして耳をちぎられたり、
柵を越えようとして脇をけがして縫ったり。
ストレスがたまって風邪をひいたり、ダニをもらったり、
ストレスで皮膚病になったり。
またお渡し後も夜鳴きや甘噛みがひどかったり、
問題行動を起こす場合があります。

 

お客様のご事情からブリーダーさんにお願いして
通常のお引渡し日を超えて預かってもらってる場合は、
管理責任を厳しく追及しにくい場合があります。

 

確かに生後50日くらいまで、人や親兄弟と過ごしているのは事実です。

 

子犬の社会化期は3週齢(生後21日)から12週齢
(生後84日。約3ヶ月)といわれてますが、
社会化期の前半(3週齢から7週齢)は主に親兄弟と濃密な
時間を過ごし犬同士のコミュニケーションを学び、
犬社会のルールを学ばせます。
後半(7週齢から12週齢)は人とのコミュニケーションの仕方も
学び人の社会のルールを学ぶ大切な時期です。

 

後半の時期はご家族様でしっかり愛情を注ぎ、
コミュニケーションをとってあげ、
また生活音などにも慣らしていって頂くのが良いと思います。

 

「社会化期の過ごし方=問題行動を取るかに影響する」
という考えがありますので、社会化期の人との関り方については
主に飼い主さんの元でやって頂いた方が現状望ましいでしょう。

このエントリーをはてなブックマークに追加